こんにちは
花屋のふーさんです。
今回は普段飾っているお花をお正月らしくするコツをご紹介しましょう。
ちなみに、生け花などは各流派によりいろいろ決まりがあり、12月のお稽古はお正月に向けてのお稽古になります。
今回はあくまで自由に、好きなように飾ることを想定して話しをすすめていきます。
お正月にお花を飾る意味
新年を迎えるために家に飾る正月飾りは門松・しめ飾りが一般的です。門松はお正月に来られる年神様の目印としてたてられます。しめ飾りはその年神様が来られた家を神聖な場所(結界)にする意味があります。
その年神様や家に来られるお客さまをもてなすために正月花と呼ばれる縁起の良いお花を飾ります。
縁起の良いお花とは?
正月花に使われる縁起の良いお花をいくつかご紹介しましょう。
松
松は常緑樹のため一年中緑の葉を絶やしません。そのため、不老不死や長寿を象徴していると言われてきました。また、魔除けの力もあるとされてきました。魔除けはクリスマスにモミなどの常緑樹を飾るのと似てますよね。
年末になるとお花屋の店先にはいろんな松が並びます。
代表的なのがこちらの若松です。長さや張り具合で等級別けされています。若松以外にも様々な種類があるので、用途に合わせ品種や長さを選びます。
千両
千両は緑の葉に赤い実をつけ、千両という名前からも富や繁栄の象徴とされています。
若松などと同じで、長さや枝ぶりにより等級が別けられます。また、実が黄色の黃千両もあります。黃千両などは喪中の際の正月花に使われたりもします。
菊
菊は古来中国では菊は不老長寿の薬草とされていました。そのため、長寿や若返りを祈願する、縁起のいいお花とされています。
最近はディスバットマムが良く使われるようになってきました。ディスバットマムについてはこちらの記事を⬇
例えば、若松・花・千両の3種類を使えば簡単にお正月らしい雰囲気のお花が飾れます。
松と千両に黄色の菊をあわせてみました。色合いもお正月らしい感じに仕上がりますね。
その他
他にも縁起の良いお花はいろいろあります。
松竹梅のなかの竹や梅また柳なども縁起の良いお花です。
竹や柳は金や銀に塗った加工品もあり、より華やかさを演出してくれます。
お正月らしいお花の生け方
お花を飾ることは自由でいいとふーさんは考えています。形より心。花を飾ろうという気持ちが大切だと思っています。
ただ、ちょっとしたコツを覚えておくと役に立つと思いますので、少し説明しましょう。
お正月らしい花材を使う
前の章で説明した縁起の良いお正月らしい花材を1〜2種使えばグッと雰囲気がでます。たとえば、松と千両を使い、合わせる花を好きな花とかでも構いません。
前章の松・菊・千両の組み合わせたものを、お花を黄色のアルストロメリアにしてみました。このお花の部分を好きなお花にして楽しめばいいわけです。
また、花材を組み合わせる時に、松だけでもいいですし、千両だけでも構いません。その他のお正月らしい花材でもいいわけです。
まずは飾りたいお花を選び、それに正月らしい花材を足していけばいいのです。
お花の数を奇数にする
生け花ではお花の本数を奇数で生けます。先程から組んでいるお花は松・花・千両の3本。これで寂しいなら2本足して5本。それでも寂しいならまた2本足して7本。そんな感じで生けていくと和風っぽく見えます。
三角を意識する
生ける際にそれぞれのお花を結んだ点で不等辺三角形をつくるイメージで生けていきます。
ピンクの点を結んだ線で不等辺三角形をつくるイメージです。
色合い
お花の色も自由でいいのですが、赤色・黄色などのお花を使う正月らしく華やかです。また、紫色などを抑えの色で入れると締まった感じがします。
小物や花器でお正月らしさを演出する
こちらは竹で作られた花器です。こういった花器を使えばお正月らしさがでます。また、花器の下に和紙など敷いてもいいでしょう。
水引やお正月らしいピックなどの小物を使ったりすればいっそう雰囲気がでてきます。
お花を飾って新しい年を迎えましょう
年末は大掃除や料理の準備など忙しいとは思います。でも、玄関や食卓にお花があれば華やかさが増しますし、新年を迎える気持ちに切り替えられます。
ちょっとしたお花でも、日常を非日常に。「ハレ」の演出をしてくれます。
お花屋さんの店頭で売っているお正月用のアレンジメントをポンと置いてもいいのですが、好きなお花を選んできて、好きなように生けてみる。案外、忙しい年末の気分転換になったりするかもしれません。
皆さんもお花を飾ってみてはいかがでしょう?
どうも
花屋のふーさんでした。
コメント